ネットワークビジネスは「権利収入」を築ける可能性のあるビジネスモデルですが、果たして本当に成功できるのか?は常に頭の片隅にあるはずです。
最近、知人からネットワークビジネスの活動を続けるべきかどうか相談を受け、ちょうどいいタイミングだと思ったので記事にすることにしました。
- ネットワークビジネスで成功することはできるのかな?
- 成功するためにどうしたらいいのだろう?
このような疑問にお答えします。
最初に結論を言うと、ネットワークビジネスで成功するのは無理ゲーです。本当に申し訳ないですが、成功するつもりでいるなら最高難度のゲームをクリアするぐらいの覚悟で望んでください。
僕自身が過去にネットワークビジネスをプレイヤーとしての経験が数年あり、現役で業界トップ(平均月収400万円以上)が友人にも数名いるのでリアルな話も知っています。
なので、この記事に書いてある内容は、それなりに説得力もあるのではないかと思います。
目次
ネットワークビジネスが無理ゲーな理由
僕がネットワークビジネスを無理ゲーだと思う理由は次の通りです。
- 業界イメージが悪過ぎる
- データから明らか
- 業務停止で一発K.O.
- 人によって向き不向きがある
- フェアではない業界
- 欲しくない商品を買い続ける
ざっくりとこんな感じです。
業界イメージが悪過ぎる
ネットワークビジネスの難易度が高い1番の理由はこれですね。
この業界が日本に来てから50年近く経過していますが、全くもって改善していく傾向にありません。
このあたりが主な原因です。
- 強引な勧誘が無くならない(複数人で囲うこともある)
- アポイントの段階で伝えると断られるので、ブラインド勧誘になる
- 業界内でのお金のトラブルが多い
- 業界同士で引き抜くため批判し合っている
- マスコミに異常なほど嫌われている
業界イメージを変えたいというリーダーもいますが、実際には業界全体で健全化する動きではなく、リーダーの利益に直結している会社のみで動いているので変わることは無さそうです。
業界イメージが悪いことに対して、ネットワークビジネス業界のリーダーはこぞって「だからチャンスだ」と言いますが、全然チャンスではありません。
チャンスというのは、今後の見通しが立っているからこその話です。
50年間も業界イメージが変わらず、よくなる兆しもないのにチャンスだというのは無理があります。
また、人には「私はどういう人間か?」という自己イメージがありますので、「業界イメージ悪い=自分が悪い人間」という錯覚をしてしまい、素直な人ほど精神的にしんどくなります。
強靭な精神力がないと無理ですね。
データから明らか
業界最大手のアムウェイが、少し古いデータですが公式サイトで公開しています。
>アムウェイ(Amway)会員データ集
脱サラするなら平均年収400万円以上は少なくとも必要ですが、その条件を満たすタイトルは次の通りです。
DD(ダイレクト・ディストリビューター) | 3,674組 |
全体のビジネス会員数が69万人なので、単純に割るとこのような確率になります。
0.5% = 200人に1人
おそらく新規会員で0.5%に入っている人はもっと少ないと思います。公開していないですが、アムウェイの全盛期に活動していた人が大半を占めているはずです。
このようなデータを見ると、「これはアムウェイだから」という人もいそうなので言っておきますが、そんなに根本的な数値変わらないですよ。
もしもコミッションが高かったりするなら、「原価率」に問題アリです。儲かるけど流通する商品の中身が伴わないということが起こります。これは本末転倒です。
業務停止で一発K.O.
ネットワークビジネスは業務停止したら一発K.O.です。
過去の業界データを見ればわかりますが、業務停止命令が下った会社で、業績が伸びたところはありません。
業務停止になるとインターネットで調べればすぐに分かるので、新規会員の獲得は無理ですね。。このご時世で会社の情報を調べない人はいないでしょう。
あなたが合法的に活動していても、それを守らない人は一定数存在します。まあ、これは自己利益を優先させているビジネスモデルなので仕方ないです。
人によって向き不向きがある
適者生存というものがありまして、ネットワークビジネスに向いている人と、そうでない人がいるのは間違いないです。
トラは野生動物としては強いですが、絶滅危惧種に認定されています。つまり、自分に適した環境にいなければ、どれだけ高い能力があっても生きていけません。
誰でも続ければいつかは成功するなんて嘘でして、自分の適正を見出した上で続けなければ単なる無謀というやつです。
ネットワークビジネスでしっかりと成果を出す人は、最初の1年間で出している人が多いです。
もちろん遅咲きの人もいますが、そのような人は少数派ですね。5年・10年やっていても変わらない人は変わらない。
少数派になれる自信があるなら続ける価値はアリですが、時間は有限なのでオススメしないです。
割とフェアではない業界
トップリーダーから業界話を聞くと、割とフェアではないことも多いなと思います。
新しいネットワークビジネスの会社が日本でオープンするとき、競合のネットワークビジネス会社のリーダークラスに声が掛かります。
これはネットワークビジネスのオーナー側の視点に立てば分かることですが、初年度でどれだけ売上拡大できるかは超重要です。
そのためには、最初から大きな組織を持っているリーダーに声を掛けた方が効率がいいですよね。
あまり正確な金額は覚えていませんが、数千万円〜数億円でヘッドハンティングを行い、リーダーの組織ごと移動させているそうです。
「1年目で売上がこれだけ伸びました〜」というシナリオはこれで完成です。本当よくできていますね。
なお、組織単位の移動なので末端の人にも煽りがきます。昨日までA社の商品を売っていたのに、今日からはB社の商品を売る。また1から勉強するので大変過ぎます・・・。
組織移動に関しては、すべてではないと思います。そういう会社もあるという認識でいてください。ただ、組織移動している話ばかり聞くので現実問題多いのだと思います。
欲しくない商品を買い続ける
ビジネスモデルが「個人消費の連鎖」であるため、欲しくない商品でも買わなければならないというのは苦痛でしかないです。
- 商品を使わないと良さを伝えられないよ
- 商品を使うのも仕事
- 自分が使わないと、メンバーも同じように使わないよ
- ビジネスオーナーだから売上に拘ろうよ
大体こんな感じのことを言われます。正論ではあるのですが、好きじゃない商品を誰かに伝えられるか?と聞かれたら大半の人はNOです。
本当にその会社の商品が好きならいいですが、僕の場合はなかなか好きになれませんでした。男性で同じように商品を好きになれない人が多いのでは?と思います。
ネットワークビジネスの環境はポジティブな発言しか言えない雰囲気もあるので、こうした本音を言えずに悩んでいる人は多いです。だからよく相談されます(笑)
また、昔よりは減りましたが、今でも必要以上の消費をさせている組織もあり、「商品の流通」が目的ではなくて「売上回収」が目的になっていて悲惨です。
ネットワークビジネスで成功できる人【共通点】
僕がこれまで見てきた成功者の共通点は次の通りです。
ここでの成功者の定義は、ネットワークビジネスだけの収入で脱サラしていること
- 過去に営業実績がある
- 顧客リストを持っている
- 圧倒的なリーダーシップを持っている
- ネットワークビジネス業界が好き
- 失敗しても動じない
特に営業実績ある人は強かった印象です。上場企業の食品会社でNO1営業マンだったり、外資系生保会社でMDRTだったり。
もともと人を動かす力が卓抜している人たちなので、業界が変わっても同じように成果を出せています。
ネットワークビジネスで得られたもの
ネットワークビジネスで成功するのは無理ゲーとは言いましたが、それなりに実体験として得られたメリットもありまして、いまの自分の能力になっているなと感じています。
ネットワークビジネスで得られたもの
全部で3つです。
- 営業スキル
- 嫌われる勇気
- 同じ目的の仲間
営業スキル
営業スキルは総合的に身に付きます。
営業スキル
- アポイント獲得
- 信頼構築
- プレゼンテーション
- クロージング
当時はプログラマーやSEという職業だったので、人と向き合って話すという経験はなく、営業スキルを実践できたのはいい経験でした。
嫌われる勇気
ネットワークビジネスっていう業界イメージが悪いので、関係者だというだけで偏見を持たれることは多くあります。経験者あるあるですね。
その後、音信不通になることは頻繁にありまして、これが最初はかなり凹みます。。家族や親しいと思っていた友人に拒絶されたときのショックは大きすぎますね。全部を否定された気分です。
ただ、回数をこなしていくと慣れていくもので、不思議と嫌われることに対することに慣れていくものです。
ネットワークビジネスに限らず、対人ビジネスは嫌われる覚悟で向き合うことは多いので、業界イメージが悪いところだからこそ鍛えられたと思います。
同じ目的の仲間
仲間がいると心強いです。
僕は学生時代にバレーボールをやっていたので、団体で何かを目指すっていうのは好きでした。
チームプレーしたことない人からすると、支えてくれる人がいることの喜びを体験できるってのはいいと思います。
権利収入が欲しいなら別の選択肢も考えてみる
権利収入が欲しいということは、会社を辞めて自由な生き方をしたいとか、もっとお小遣いを増やしたいっていう憧れがあるからだと思います。
ただ、「権利収入を得るための方法がネットワークビジネスである必要はあるのか?」という問いを、ぜひ自分に掛けていただきたいです。
すでにネットワークビジネスをしている場合は、これまで費やしてきたお金や時間の投資を回収したいという想いから抜け出せないものです。
これは「コンコルド効果」という心理が働いています。
コンコルド効果とは
ある対象への金銭的・精神的・時間的投資をしつづけることが損失につながると分かっていても、それまでの投資を惜しみ、投資がやめられない状態のこと。
僕はネットワークビジネス業界では成果を上げられませんでしたが、そのあとにファイナンシャルプランナー→WEBコンサルタントで実績を出せました。
当時ネットワークビジネスやっているときは「諦めずに頑張ろう」と紹介者やトップリーダーに言われ続けていましたが、諦めなかったら今もドン底にいたと思います。
因みに僕の親友も同じネットワークビジネスを同時期にやっていましたが、同じくWEB業界で今では年間売上26億円の事業にまで拡大しています。
寄り道のように感じるかもしれませんが、方法を変えるのはアリですね。
走るのが得意な人もいれば、泳ぐのが得意な人もいます。自分に合った方法で進むのが1番いいですよ。
業界内の枠にいると視野が広がることはありません。一度、業界の枠から抜け出してみるのがいいと思います。
今はネットワークビジネス以外にも権利収入を得る選択肢があるので、冷静に立ち止まって情報収集した方がいいです。
ネットワークビジネス以外の選択肢は?
結論は「自分に合った方法で選ぶ」です。
同じぐらい参入障壁が低いビジネスモデルであれば、物販、アフィリエイト(広告収入)、オンラインサロン(月額課金制ビジネス)などがあります。
どちらにしても努力するという意味ではネットワークビジネスと同じです。世の中は甘くないです。
【おまけ】ネットワークビジネス→投資系で失敗する人多し
結構、相談される人に多いので紹介しておきます。
ネットワークビジネスを始めたけど上手くいかず、そのまま怪しい投資系に手を出して借金を抱える人が多いです。
メモ
銀行や消費者金融から融資を斡旋して、月利●%の投資を勧めてくるような人には気を付けてください。なお、借金返済のために不動産投資を勧めてくる人にも注意。
ネットワークビジネスで苦労して、もっと楽に稼げる方法があると投資商品を煽られて、最終的に借金したお金まで飛ばされる最悪のシナリオです。
最後に:好きなら続ければOKです。結果重視なら要検討
ネットワークビジネスに関する個人的な見解をお伝えしました。
実際に僕の周りでもネットワークビジネスだけでご飯を食べている人もいるので、そのような選択肢も大いにアリだとは思います。
ただ、方法論ばかりにとらわれて視野が狭くなっているとしたら危険信号です。
ネットワークビジネス業界のリスクを理解しながらも、とにかく好きなら続けた方がいいと思います。
ただし、結果を出すには非常に難易度が高いので、他の業界を経験していないなら寄り道がオススメです。視野が広がりますよ。
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